治療と養生とは

東洋医学には、気・血・水という観念があります。
それぞれに応じた治療法と養生法があります。

氣(き)とは

目に見えないエネルギー。
氣は目には見えないが、生命活動の中で重要な働きをしている。
「病は気から」というように精神と体には深い関係があります。
気持ちも氣のうち。エネルギーの働き方次第で、体は病気になっ
ちゃいます。逆もしかりで、氣の低下は心にも作用します。

豆知識

「ケガレ」という言葉は本来「気枯れ」という意味である。
気が少ないところは活動的になれない。そのため生命活動の低下
から老廃物が溜まり、汚れるという意味がある。
このように気の働きによって血液やリンパが動くとされている。
気は呼吸や食べ物から取り入れられている。そのため呼吸の仕方
によって体だけでなく、心も影響を受けます。そのよい例が深呼
吸である。
気は経絡の中を流れ、穴(ツボ)から出入りするとされている。
人体では毛穴の開きかたや体温の高さ、循環の活発さから気の働
きを観察することができます。

血(けつ)とは

目に見える物質的なもの
血は目に見える肉体で、気によって動いている。
食べ物から作られる。

豆知識

氣は陽であり実体をもたない。血は陰であり実体をもつ。
自然界では、火なんかが近い。蝋燭を例にすると陽は炎であり、
陰は燃えている蝋燭となる。

水(すい)とは

血以外の正常な水を津液しんえきといいます。
その中でもサラサラとしたモノをしんといい、ドロドロやネバネバしたようなモノをえきといいます。

豆知識

排泄物も津液のなれの果てであり、津液に含みます。ただし正常でない水を痰湿たんしつという表現で考えます。

浮腫みなどはこの状態です。また目眩めまいなども三半規管や頭部の水の状態が悪いことが原因であることがあります。
この様な時は漢方薬で水を処理するようなモノを服用すると改善されやすくなる時があります。

そしてこのような状況になる時は身体の歪みでつまりが生じたり、内蔵のバランスが悪くなり働きが鈍ることで溜まることがあります。
また交通事故などでむち打ちになるなど、強い外からの衝撃が加わることでズレただけでなく炎症を伴う事で水滞を生じることもあります。

この様な時は歪みを改善し、内蔵のバランスを調えて余分な水分を体外へ排泄させる必要があります。

養生法

患者が自分で行う健康法。

治療法

プロの医療技術をもっている人が、患者に対して施術する事。
本来養生法が完璧なら、治療が必要になることは少ない。
しかし人間は弱いものなので人の手を借りて健康になる方法。

氣・血・水についての治療法と養生法を分類すると

養生法:呼吸法、ヨーガ、氣功、食養生、体操など

治療法: 鍼灸、漢方、按摩指圧など