カラシ湿布

効能:カラシ成分による循環促進と炎症作用による代謝活性。

風邪・気管支炎・肺炎・扁桃腺炎・結核・喘息・喉痛などの呼吸器疾患。

年季の入った凝りなどの循環や代謝が悪くなっている局所的な凝り

【用意するもの】

和カラシ粉

院長
院長
鬼芥子などの辛みの強い物が効果的。皮膚の強さによって考慮する必要はあり。

小麦粉

院長
院長
皮膚の強さによってカラシ成分量をつなぎとして入れることで軽減する。

湿布ペーストをのばして挟む布など

院長
院長
サラシまたは日本手ぬぐい、水に溶けないタイプのペーパー類なら使い捨て可能で便利

かき混ぜる為の器具

院長
院長
ボールなどの容器、スプーンやヘラ

湯(55~70℃)

院長
院長
器具や粉類によって温度が下がるので、温度が高過ぎなければOK。
※冷たいとカラシ成分が発散しにくくなり効能ダウン

【カラシ湿布の手当法】

適当な容器に、カラシ粉と小麦粉を入れる。
カラシ粉は新しい物が良く、古いもので刺激臭がない物は効果がない。また油が浮いてきているような古いものはダメ。
古いカラシには、番茶か大根オロシの汁を加えると効果が復活することがある。

分量は湿布対象の面積によって加える。カラシ粉と小麦粉を混ぜるので、やや少なめで考える

カラシと小麦粉の割合

                      カラシ粉:小麦粉
大人       1:1
皮膚の弱い人   1:2
幼児       1:4又は1:3
赤ちゃん     1:6

①の混合粉にお湯を入れてかき混ぜる。目安は耳たぶくらいの硬さにする。

加えるお湯の温度は55℃が一番良い。70℃以上になれば辛み成分の効力が減り、100℃や30℃以下では効かない。

日本手ぬぐいかサラシの上に②を3mm程度の厚さに手早く伸ばす。その上にまた布を重ねてサンドイッチのようにカラシを包みこむ。

森先生
森先生
これは湿布ペーストが皮膚に直接触らないようにする必要があるため。

布越しに患部に当て、湿布時間の目安は患部の皮膚が発赤するまで湿布するとよい。

注意点

皮膚が弱い人はすぐに痛みや赤みが出だす。ただし血行が悪い人の場合は、赤みの発色が弱い事があるので要注意。

ピリピリや痛みを感じ出した時点で時間的に早かったとしても湿布をやめて、温かい手拭いで皮膚の辛み成分をぬぐう方がよい。また発赤や皮膚の違和感を感じなかったとしても、20分以上は湿布しないこと。

風邪や喘息予防等には胸全体に広く湿布するのがよく、背中側に当てても良い。ただし一度に胸と背中を同時に挟み込むように湿布したり短時間で繰り返し湿布しない方がいい。例としては、午前中に胸に湿布をしたら、夜は背中側に湿布するというように時間を置いてからするとよい。

森先生
森先生
これはカラシ成分による皮膚へのダメージ対策である。

森先生
森先生
あと胸部と背部の同時に湿布してはいけない理由として伝え聞いているのは、カラシ成分によって血流を促進する時に片側に刺激が集中した方が効率が良いからとのこと。